このようなお悩みは多いのではないでしょうか。
この記事では、このようなお悩みを解決するために、スプレー缶の正しい処分方法や、回収業者に依頼する方法について紹介していきたいと思います。
1.スプレー缶の処分を正しく行わなければならない理由
大前提として、スプレー缶を廃棄する際には中身を捨てて廃棄しなければなりません。
まずは、スプレー缶の中身を捨てて廃棄するべき理由を説明します。
中身が入っているスプレー缶を捨てると事故になる危険性がある
スプレー缶の中には、ガスが入っています。
他のゴミと混ぜて出してしまうと、収集車の中で引火して爆発する恐れがあります。
また、焼却炉の中に入ってしまうと、爆発によって焼却炉を傷つけてしまう危険性があります。
実際に、近年でもスプレー缶の中身を捨てずに廃棄して事故が発生した事例が多数あります。
【長崎】ごみ収集車の荷台から出火
10日昼過ぎ、長崎市でごみ収集車の荷台から火が出ました。正午すぎ、長崎市賑町の中央公園付近で不燃物を回収中のごみ収集車の荷台から煙が出ているのに作業員が気付きました。車載のスプリンクラーや消火器では消えず、消防車2台が出動して10分後に消し止めました。関係者によると荷台から「ポン」という破裂音が聞こえ、そのあと白い煙が上がったということです。回収した不燃ごみの中にあったガスが抜けきれていない缶の破裂が原因とみられます。作業員4人にけがはありませんでした。長崎市の廃棄物対策課によりますと同様の火災はおととしと去年は年2回ずつ起きていて「ガスやスプレー缶は残量を使い切ってから出してほしい」と注意を呼び掛けています。ガス缶やスプレー缶、使い捨てライターなどは残量があるまま捨てると収集車の中での圧縮や車の振動の影響で発火しやすいということです。
出典 : ncc長崎文化放送
記事によると、長崎県だけでも、年に複数回事故が発生しているようですね。
幸いこの事故では怪我人はいなかったとのことですが、滋賀県の事故では作業員の方が怪我をされています。
軽い気持ちでスプレー缶をそのまま処分してしまうと、思わぬ事故に繋がる可能性があるので、正しく処分しましょう。
2. スプレー缶の正しい処分方法
次に、スプレー缶の正しい処分方法についてご紹介いたします。
実は、処分の方法は自治体によって異なります。
例えば、自治体によって資源ごみに分類されたり、有害ごみに分類されたりと分類方法が異なります。
スプレー缶の穴あけについては、以前は推奨されていました。
しかし、家庭で穴をあけることによって事故が多発したため、現在はほとんどの自治体で穴をあけずに廃棄する方法が推奨されています。
また、危険性や中身があることを明記することで、中身を空にしなくても廃棄することができる自治体もあります。
ただし、上記はどうしても中身を捨てられない場合の方法なので、中身を捨ててスプレー缶を廃棄するのが基本です。
自治体によって処分の仕方が異なるので、必ずお住まいの自治体のルールに従って、スプレー缶を処分しましょう。
スプレー缶を空にする手順
説明した通り、スプレー缶を空にすることはほとんどの自治体で必要です。
そこで、スプレー缶を空にする手順をご紹介します。
・空中に噴出できる製品
デオドラントスプレーやLPガスなど、空中に噴出可能な製品についてです。
屋外や風通しが良く、広い場所でスプレー缶の中身を出し切りましょう。
・空中に噴出できない製品
殺虫剤などは、空気中に噴出できません。
大きめのビニール袋に、新聞紙など液体を吸収するものを入れ、中身を噴出します。
袋は、すぐに閉じると中に可燃性ガスが残り爆発などの恐れがあるため、半日程度袋を開けたまま置いておきましょう。
その後、袋を縛り、燃えるゴミの日に出して捨てることが可能です。
古いスプレー缶の処分は要注意
古いスプレー缶は、使用禁止になっている物質が使用されている可能性があります。
特に、1980年代に製造されたスプレー缶には、危険物に該当するフロンガスが使用されているものもあります。
これらの古いスプレー缶をご家庭で処分することは大変危険なので、メーカーや自治体に問い合わせてください。
・スプレー缶の中身を処分する際の服装や作業場所について
ご自身でスプレー缶の中身を空にする際は、以下の注意点を守って作業する必要があります。
- 服装について
引火の恐れがあるので、静電気の起きにくい服装で作業しましょう。
冬は特に乾燥しており、静電気が起きやすいので、注意しましょう。
また、スプレー缶の中身によっては身体に有害な場合があるので、マスクと手袋を着用して作業しましょう。
- 作業場所について
ガスが充満する危険性があるので、屋外で作業しましょう。
さらに、風通しの良い、火の気のない場所で行いましょう。
可能であれば、雨上がりなど乾燥していない日に作業を実施することをお勧めします。
3. 回収業者に依頼する方法
中身のあるスプレー缶が大量にある場合など、ご家庭での処分が難しい場合もありますよね。
そんなときは、回収業者に依頼するという方法もあります。
処分の方法は持ち込み処分や回収など様々です。
費用や処分可能なスプレー缶の種類など、回収業者によって異なるため、事前に問い合わせて確認しましょう。
また、業者によって金額が異なるので、トラブル回避のためにも、事前に見積をしてもらうことをお勧めします。
業者を選ぶ際は、口コミや資格の有無など、下調べを行いましょう。
4. まとめ
中身があるスプレー缶の処分方法や、業者に依頼する方法などについてご紹介しました。
思わぬ事故を防ぐためにも、安全にスプレー缶を空にする方法を把握することが重要です。
以上となりますが、少しでも参考になれば幸いです。