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歯がボロボロなのにお金がない!治療を可能にしてくれる無料低額診療や生活保護とは?歯がボロボロを放っておくとどうなるの?

歯がボロボロなのにお金がない!治療を可能にしてくれる無料低額診療や生活保護とは?歯がボロボロを放っておくとどうなるの?

歯が痛くて治療したいのに、お金が無くて歯科に行けない状況が続き、切実な問題を抱えている・・・これは一部の人だけの話ではなく、誰しもが病気や怪我、環境の変化などによって背負ってしまうリスクがあると思います。

歯に限らず、体の不調を感じながらずっと我慢していることは本当に辛いことです。

しかし、日本には「無料低額診療」と「生活保護」の2つの制度があります。

2つの制度についてや、歯がボロボロのままだと最終的にどんなことになるのか?についてまとめましたので、最後までお読み頂ければ幸いです。

歯がボロボロなのにお金が無い!でも治療が可能!

先にお伝えした「無料低額診療」と「生活保護」の2つの制度についてご紹介していきますね。

1.無料低額診療

生計困難者を対象に、医療機関が無料(または低額)で診療を行う事業です。

対象となるのは

  • 低所得者(住民税が非課税になる者)
  • 要保護者(保護を必要とする状態の人)
  • ホームレス
  • DV被害者
  • 人身取引被害者(経済的困難が原因となり、強制労働や性的サービスをさせられた被害者)

です。

医療保険に加入しているか否かや、国籍は問いません。

2.生活保護(医療扶助)

生活に困窮している人を対象に、最低限度の保障や必要な扶助が受けられる制度です。(自立のための支援も行っています)

対象となるのは

  • 収入が厚生労働省の定める最低生活費に満たない人
  • 家や車などの売却できる資産を持っていない人
  • 親族から支援を受けられない人
  • 他の支援制度は対象外の(又は活用しても生活が困窮している)人

などの条件を満たしている人で、日本に永住権があれば外国籍の方でも受給が可能です。

生活保護を受給すると生活扶助・教育扶助・住宅扶助など様々な扶助を受けることができますが、医科や歯科を受診する場合は「医療扶助」が適用され、自己負担0円で治療が受けられます。

※生活保護の受給にあたり、国民健康保険に加入する資格を失い、後期高齢者医療制度も対象外となります。その代わり、医療費の全額が医療扶助から支給されます。

無料低額診療と生活保護を使った治療の受け方

1.無料低額診療を使った治療の受け方

①福祉事務所に相談(実施医療機関に直接相談する場合は、その医療機関のソーシャルワーカーに相談)

②実施医療機関に申請→ソーシャルワーカー(相談員)と面談

③後日結果のお知らせが来る

④無料低額診療が適用となった場合は「無料(低額)診療券」が交付される

⑤券を持参して医療機関へ

⑥窓口での支払いが無料・低額になる(調剤薬局は対象外)

・どの医療機関でも受診できる訳ではなく、無料低額診療の事業を実施している医療機関でのみ治療が可能

・調剤薬局は無料低額診療の対象外なので、薬代は通常通り支払う必要がある

・先進医療や自由診療は対象外

・適用期間が決まっている(健康保険に加入するまで(又は生活保護が開始されるまで)の1か月間、最大でも3か月間)※低額診療の場合は最大で6か月間

・世帯所得の額によって「無料」か「低額」かが決まる

saya
saya
面談の結果によって無料低額診療の対象外となってしまった場合でも、当面の生活においての相談はできます!

2.生活保護(医療扶助)を使った治療の受け方

①福祉事務所に相談

②生活保護の申請→審査

③審査に通ったら生活保護費の受給が開始

④医療扶助の申請を行う

⑤ケースワーカーから「医療券」「調剤券」が発行される

⑥券を持参して医療機関へ

⑦窓口での支払いが無料になる(調剤薬局も対象)

・どの医療機関でも受診できる訳ではなく、指定医療機関や調剤薬局でのみ治療が可能

・手術・入院・在宅医療・移送なども医療扶助の対象(健康保険が適用されるものは、医療扶助の対象と覚えておくと分かりやすいと思います)

・先進医療や自由診療は対象外

・自立できるまでは受給が可能

3.無料低額診療と生活保護(医療扶助)の違い

利用できる医療機関 自己負担金が発生するもの 利用できる期間
無料低額診療 指定されている 薬代・先進医療や自由診療(低額診療の場合は病院での一部負担金がある) 決められている
生活保護(医療扶助) 指定されている 先進医療や自由診療 自立するまでは利用できる
主に違うのは、薬代の扶助があるかどうかと、利用できる期間ですね!

歯がボロボロなのにお金が無い!放っておくと起こり得る事

食べ物に困る生活だったり、家や仕事を失っている場合は歯の治療を後回しにする傾向があります。

早めに治療をした方が良いことは分かっているし、本当はすぐにでも治療をしたいのですが、治療をしたくても歯科に行けない状況が生まれているのです。

しかし、歯がボロボロになって(なりかけて)しまっても歯科に行か(け)ないというのは、さらなる出費や制限のある生活を招いてしまいます!

  • 症状が進行するほど治療費や治療期間がかかる
  • 治療後の経過や将来的な見通しが悪くなる
  • 食事や会話など、生活が楽しめなくなる
  • 他の病気との関連が出てくる(または原因となる)

どんなに歯がボロボロでも、技術的には治療できます。

ただし、治療のための費用や時間はどうしてもかかってしまいます。

そして、近年言われているのが「歯の健康は体に影響を及ぼす」ことです。

歯の問題を放置していると「歯周病菌が血管内に侵入する」「満足に噛めないことから胃腸に負担を掛ける」「偏った食生活が続いて栄養状態が悪くなる」などが挙げられます。

虫歯を放置していると出やすい症状は以下の通りです。

  • 発熱
  • 頭痛
  • 吐き気

歯周病を放置していると様々な疾患の原因となったり、進行や悪化を深めたりします。

  • 糖尿病
  • ガン
  • 認知症
  • 不整脈
  • 心筋梗塞
  • 早産・低体重児出産

他にも様々な病気との関わりがありますので、先ほどの無料低額診療や生活保護を利用して、是非とも歯科を受診して頂きたいと思います。

歯の問題が多くの病気と関係していたなんて知りませんでした!病気で苦しまないためにも、費用や時間を節約して生活を楽しむためにも、歯の健康は大事なんですね。

まとめ

  • 歯がボロボロだけどお金が無い→「無料低額診療」や「生活保護」を検討しよう
  • 「無料低額診療」や「生活保護」は指定医療機関での治療になる
  • 「無料低額診療 ○○」(←自分の住んでいる県や市)などで検索してみよう!
  • 歯がボロボロな状態を放置しておくと様々な弊害があるので、なるべく早く歯科を受診しよう
今の時代は誰もが生活に困窮する恐れがあると思っているので、私も2つの制度を覚えておこうと思います!
「こんな制度があるんだ」ってことを知っておくだけでも、自分を助けてくれることがあるかもしれないですよね。
saya
saya
歯や体の不調が無くなった途端に世界が違って見えるようなこともありますので、辛さを我慢し続けるのは止めて、医療機関を受診して頂きたいと思います。