- 聴力検査で異常はないけど、言葉が聞き取りにくい
- 会話がよく聞き取れないので、何度も聞き返す
- 電話やテレビの音が聞き取りにくい
- どこから音が鳴っているのか分からない
このような症状はありませんか?
もしかするとAPDかもしれません。
今回は、聴力は悪くないけど言葉が聞き取りにくいのはAPDなのかどうかについて説明していきたいと思います!
難聴との違いも含めてまとめてみました
聴力は悪くないのに言葉が聞き取りにくいのはAPD?
APDかどうか調べてみましょう。
APDとは聴覚情報処理障害のことです。
音は聞こえているにもかかわらず、言葉が聞き取りにくい、雑音の中での会話が難しい、電話での話し声やテレビの歌の歌詞が聞き取るのが苦手、などという症状が特徴的なので、聴力は悪くないのに言葉が聞き取りにくいのはAPDである可能性があります。
言葉が聞き取りにくいと感じたら?
聴力検査を受ける
言葉が聞き取りにくいと感じたら、まずは耳鼻科で聴力検査をしてみましょう。
APDは音が聞こえない病気ではないため、聴力検査を行っても判明しない場合があります。
APDを確定する検査は確立されていないため、ご自身の自覚症状を正確に伝えることが大切です。
もし聴力検査で異常がある場合は、APDではなく難聴等の他の病気を疑ってください。
チェックシートで確認
上記の通り、APDを確定する検査はまだ確立されていないため、自覚症状を把握することが大切になります。
下記リンクにある25個の質問に当てはまるものにチェックをし、APDなのかどうか自覚症状をチェックしてみましょう。
当てはまらなかった項目に4をかけて72以下だったらAPDの可能性が高いです。
聴力は悪くないAPDと難聴の違い
APDと難聴の違いは以下の通りです。
APD(聴覚情報処理障害)
- 聴力検査で異常はない
- 音は聞こえるけど、言葉として聞き取りにくい
難聴
- 聴力検査でひっかかる
- 音そのものが聞き取りにくい
音そのものが聞こえるかどうか、が大きなポイントですね。
APDとは?
APDとは、音が聞こえているにもかかわらず、音を処理する脳の機能が低下し、言葉の処理ができないという障害です。
APD(聴覚情報処理障害)を知っているという人は、ほとんどいないでしょう。
APDはまだ認知度が低いため、お医者さんが知らないケースもあります。
そのため、APDを疑って耳鼻科に行っても「異常なし」と言われることも多いです。
聴力検査で異常はないけど、言葉が聞き取りにくいという症状があればAPDの可能性があります。
APDかもしれないと思ったときは、専門の医療機関の受診をしてください。
難聴とは?
難聴とは聴力が低下し、音が聞き取りにくい症状です。
難聴は軽度、中度、高度、重度と四段階に分かれています。
軽度難聴の聴力レベルは30~50デシベルなので、30デシベル程度の音が聞こえていれば問題ありません。
ささやき声や時計の秒針が聞こえていれば、聴力は正常でしょう。
APD(聴覚情報処理障害)の対処法
家族や職場に症状を伝える
まずは自分がどういう症状で困っているかを、周りの人に理解してもらいましょう。
静かな場所でゆっくり話してもらったり、ジェスチャーを加えることによって、会話が聞き取りやすくなります。
また、授業・会議・懇談会では、できるだけ前の方で聞かせてもらえるようにしましょう。
家族や職場の人は特に接することが多いので、あらかじめ症状を伝えてお互い不快な思いをしないようにできたらいいですね。
活字を使用する
耳で聞き取りにくいときは、活字を利用してみましょう。
- 電話ではなく、メールを使う
- 映画やテレビを見るときに、字幕を利用する
- 文字起こしアプリをインストールする
耳からではなく目から情報を取り入れることで、理解がしやすくなります。
環境を変える
職場で「聞き取りにくい」ということが原因でストレスが溜まるなら、部署を変えるか転職することも考えてみましょう。
まとめ
- 言葉が聞き取りにくいと感じたら、耳鼻科で聴力検査を受診しましょう
- 聴力は悪くないのに聞き取りにくい症状はAPD(聴覚情報処理障害)かもしれません
- APDは認知度が低いので、周りの人の協力を得ること大事です
- 活字を利用し、耳からではなく目から情報を取り入れましょう
- 聞き取りにくいことが原因でストレスが溜まってしまうときは、転職など環境を変えてみることも考えてみてください
まだAPD(聴覚情報処理障害)の認知度は低いですが、患者数は一定数いるのではないかと思われます。
自分が当事者でも、他人が当事者でも、思いやる気持ちを忘れずに、お互いトラブルがないようにしたいですね。